米津玄師さんの最新シングル『1991』、もうお聴きになりましたか?
リリースと同時にその唯一無二の世界観に引き込まれた方も多いのではないでしょうか。
先日「チェンソーマン」の主題歌「IRIS OUT」を世に送り出したばかりにもかかわらず、間髪入れずにこの新たな傑作を発表するその創作意欲とスピードには、ただただ驚かされるばかりです。
そんな話題の新作『1991』ですが、冒頭に流れる印象的な「ピピピ…」という電子音というか笛のような音に、何かメッセージが込められているのではないかと気になった方もいるのではないでしょうか。
実は、この曲を流していた時、横で聞いていた無線の免許を持つパパが、「これ、モールス信号じゃないか?」とポツリ。
早速パパに協力してもらい、このミステリアスな冒頭の音に隠された意味を徹底的に調査。
米津さんが私たちに伝えたかった真のメッセージを解き明かします。
隠されたメッセージの正体:パパと解読したモールス信号
『1991』の冒頭で聴こえる電子音、これはモールス信号で構成されており、その音の長短(トン・ツー)には明確な意味が込められています。
無線の趣味を持つパパが「規則的な符号だ」と指摘したおかげで、楽曲の冒頭部分を何度も再生し、符号を正確に書き起こすことができました。
その結果、以下の符号が読み取られ、変換されました。
符号 | 文字 |
・・ | I |
・ー・ー | L |
・ー・・ | O |
・・・ー | V |
・ | E |
ー・ー | Y |
ー・ー・ | O |
・・ー | U |
このモールス信号をアルファベットに変換し、単語として繋げると、驚くほどシンプルで、かつ力強いメッセージが浮かび上がりました。
「I LOVE YOU」
複雑な比喩や難解な言葉の代わりに、最も直接的で普遍的な「愛のメッセージ」を、あえてモールス信号という暗号に託して楽曲の冒頭に配置する――。
これこそ、米津玄師さんらしい、ロマンチックで奥ゆかしい表現方法と言えるでしょう。
考察:米津玄師は「隠しメッセージ」で語りかける
実は、米津さんは以前にも、自身のSNS上で、ファンに向けた「秘密のメッセージ」を仕掛けたことが知られています。
例えば、2022年にはInstagramのストーリーズに、一見何気ないジャケット写真に見えて、実は途中で出現する流れ星をクリックすることで隠しコマンドが出現するという仕掛けを用意していました。
これは、彼のファンや熱心なリスナーが「発見する喜び」、そして「自分だけが知っている特別感」を共有するための、一種のゲームであり、コミュニケーションです。
『1991』のモールス信号は、まさにこの「隠されたメッセージ」の伝統を受け継いだものと言えるでしょう。
『秒速5センチメートル』と「I LOVE YOU」が結びつく瞬間
「隠しメッセージ」という表現手法を踏まえると、モールス信号が『秒速5センチメートル』の主題歌の冒頭に置かれた理由が、より明確になります。
『秒速5センチメートル』は、主人公・貴樹と明里の愛が、距離と時間によって言葉にできず、すれ違ってしまう物語です。
米津さんは、この「届かなかった愛」の物語の冒頭に、モールス信号という「秘密めいた、遠距離通信の手段」で「I LOVE YOU」というメッセージを置きました。
これは、「いつか、どこかで、あの人に届くことを願うように」という、物語の根幹にある切実な願いを、米津さんがアーティストとしての「隠しコマンド」として具現化したものなのではないでしょうか。
このメッセージを知ってから改めて曲を聴くと、その一音一音に込められた深いロマンスを感じられるでしょう。
まとめ
米津玄師さんの『1991』の冒頭に隠されたモールス信号は、「I LOVE YOU」。
これは、彼の隠しメッセージ好きという創作スタイルと、『秒速5センチメートル』が描く「届かない愛」への究極のアンサーとして、最も美しく、そして切実に響くメッセージなのではないでしょうか。
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